4年ほど前に大きな出来事に呑み込まれそうになりました。
自分が立っている位置がどこなのか分からなくなりました。
「正常バイアス」この言葉の意味をその出来事から数日後に実感しました。そして、現実を受け入れるのに1ヶ月ほどかかりました。
この苦しみを理解できるのは今でも神仏しかいないと思っています。
もちろん、たくさんの方の手助けのおかげで、その地獄のような境遇から這い上がりました。
まだ、世の中のいろんなものが信じることができていない自分が時々嫌になります。
だから、無心で走ったり、ピアノを弾いたりする時間が自分にとってとても大切な時間になっています。
私が苦しんだ現実を全て打ち明けた方は一握りの方です。そして、その方々の力がなければ這い上がることができませんでした。
私が立ち直るためにもがいていたことは、ほとんどの方は知りません。そして、3年ほど前に住む場所もひっそりと変え一人暮らしを始めました。
暖機運転をしているディーゼル車の煙と自分の吐く息が真白。雪も真白。街中なのに幻想的です。
3年間、かかりました。どん底から這い上がるために。
「人生には3つの坂がある。上り坂、下り坂、そして、まさか(坂)」
たくさんの思いやりと偶然のおかげで今の自分があります。神仏に感謝して眠り、そして起きる毎日が続いています。多分、死ぬまで。
いろいろなもの(人)と別れないと前に進めないことも実感しました。
3年間、住んでいた「秘密基地」での生活は、これまでの私の人生の中で一番大切な時間と場所になりました。
なぜなら、ここを拠点に自分を取り戻すことができたからです。
でも、自分探しはきっと一生続くのだということも若いとき以上に感じました。