知っている俳優さんは、北川幸恵役の松下由樹さんぐらいで、後は殆ど分かりませんでした。
昨年、登場人物の方がヴァイオリンを持っている番宣や題名からして『G線上のアリア』がモチーフになっているんだろうなぁ、と思い、見ようと思っていましたが、見逃していました。
昨年度、新しい職場に転勤になり一年目ということもあり忙しかったこともあります。
今年、10月に入ってから、就寝前に一話ずつ見ていました。
誰かを好きになることとか、相手を思いやる気持ちとか、本当に温かいドラマでした。
後は、楽器を習い始めるきっかけのところも共感できました。
「大人の音楽教室」
この世に、これほど無駄なものがあるだろうか。
決して安くないお金と貴重な時間を費やして、大して上手くもならないのに、楽器が弾けるようになって、一体何の役に立つの?
主人公が辛い経験の後「暗闇の中で藁にもすがる思いで・・・」ヴァイオリンと出会い、そして、新しい仲間と出会い、そして恋をしていくという物語でしたので、共感できるところがたくさんありました。
私の場合は、数年前のある出来事をきっかけにピアノというか音楽に向き合う余裕など全くなくなった時期がありました。
お世話になっている病院の先生に、辛い出来事を話している中で「何か、ご自分の好きなものがあればいいんですけどね」とアドバイスは、されていました。でも、新しく何かを始めるという心の余裕はなかなか取り戻せませんでした。心の傷は癒えませんでした。
自分のためにピアノを弾くことなんてすっかり忘れていました。ただ、「このままじゃダメだよな」という思いだけはありました。
だから、私がピアノを再開したきっかけの一つに病院の先生の励ましもあります。
そして、それから9ヶ月後。職場に1時間半ほどかけて盛岡駅から電車で通勤していた頃です。たまたま、音楽教室のポスターを目にしたりYouTubeで盛岡の楽器店の動画を見たりしました。
ピアノ弾こうかな・・・。
アパートにある電子ピアノはすっかり埃をかぶっていました。
ヘッドフォンをして、楽譜を引っ張り出して、思い入れのある曲を何曲か弾きました。涙が流れました。
そして、ピアノ教室に電話をしました。以前お世話になったヤマハの教室です。
私も、この物語の登場人物のように、音楽にピアノに救われました。
久しぶりに自分のために鍵盤に触れました。以前弾けた曲が全く弾けなくなっていました。レッスンを受け、先生に今までのレパートリーをみていただきました。そして、温かいアドバイスや励ましをいただいたり、発表会に出演したりしている中で、自分を少しずつ取り戻していました。
ドラマに戻ります。
このドラマ、とてもよかっです。『G線上のアリア』の演奏シーンも良いですし、ドラマの中でBGMとしてジャズっぽいアレンジで流れている演奏も素敵でした。
今日は、ピアノ伴奏のCDに合わせて、マンドリンで久しぶり演奏してから寝ます!
ドラマを見ていて、ヴァイオリンは立奏できるからいいなぁ、と思いました。
機会があったら、チャレンジして見たい楽器です。