降誕祭の夜

汝の敵を愛せよ

読書(日本)

猫を棄てる〜父親について語るとき〜   村上春樹

解説より ある夏の午後、僕は父と一緒に自転車に乗り、猫を海岸に棄てに行った。家の玄関で先回りした猫に迎えられたときは、二人で呆然とした……。 寺の次男に生まれた父は文学を愛し、家には本が溢れていた。中国で戦争体験がある父は、毎朝小さな菩薩に向…

陸王  池井戸 潤 著

Amazon primeでドラマを最初に見ました。 エリートランナーと老舗の足袋屋。設定が意外で楽しく見ていました。 www.youtube.com ドラマに出てくる、ライバル会社の嫌味な行動を含め、 「あんな思いやりのない身勝手な行動をとる奴なんていないよ!」 と思う…

壬生義士伝  浅田次郎著

2002年に購入して読んでます。確か週刊文春に連載になっていて、 渡辺謙が主演で吉村貫一郎を演じたテレビドラマを見て、 購入した記憶があります。 岩手出身の新撰組隊士の生き様が、 なんとも言えなくてドラマも見ていました。 それがきっかけで購入したか…

君たちはどう生きるか    吉野源三郎著

『2018年一番読まれた本』 ということで、いつか読みたいなぁ、と思いながら なかなか読めないでいた本です。 『推し、燃ゆ』と一緒に購入した本です。読みやすかったのですが、 仕事が忙しかったことと、味わい深い内容であったこともあり、 じっくり読み進…

推し、燃ゆ  宇佐美りん 著 

芥川賞受賞作 三島由紀夫賞最年少受賞の21歳・・・ ピンクの装丁 いつか、読みたいなと思っていて、先月購入した本です。 本の帯より 【第164回芥川賞受賞作】「推しが燃えた。ファンを殴ったらしい」朝日、読売、毎日、共同通信、週刊文春、ダ・ヴィンチ「…

十一番目の志士  司馬遼太郎 著

司馬遼太郎の作品は、高校の時に出会い、 大学生の頃から、30代にかけて殆ど読みました。 彼の作品は、戦国時代のものと幕末の物が多いような気がします。 幕末ものでは『燃えよ剣』『新撰組血風録』『竜馬がゆく』 『花神』『世に棲む日々』『幕末』 『翔ぶ…

『走ることについて語るときに僕の語ること』 を再読して

再読して良かったです。 今回は、章ごとにゆっくり読みました。 ganju39.hatenablog.com 今、私はこのエッセイを書いた時の彼の年齢ぐらいです。 私は、平凡なサラリーマンです。 彼のようにお店をやり、そして神の啓示を受けるが如く小説家を目指し、 そし…

マチネの終わりに    平野啓一郎 著

映画が良かったので、年末年始に読もうと思っていたのですが、 雪かきに思いのほか時間を取られて、 読書の時間が日中なかなか取れませんでした。 仕方がないので夜寝る前に少しずつ読み進めました。 初めて読む作家です。 ただ、『日蝕』で第120回芥川賞を…

1リットルの涙  木藤亜也 著

たまたま、レミオロメンの【粉雪】を聴いて、 このドラマのことを思い出しました。 2005年のドラマです。沢尻エリカ主演のドラマでした。 このドラマを家族みんなで見て涙してから15年も経ったことにも驚きです。 【脊髄小脳変性症】という難病のことも、こ…

走ることについて語るときに僕の語ること   村上春樹 著

村上春樹の小説を読むようになって、 彼が実は、本格的に【走る人】ということを偶然知り、 この本を手に取りました。 Amazonの解説より 1982年秋、専業作家としての生活を開始したとき、彼は心を決めて路上を走り始めた。それ以来25年にわたって世界各地で…

『黒い雨』を再読して

ganju39.hatenablog.com 週末にようやく読み終えました。 まとまらない感想になると思います。 今週は「井伏鱒二 人と文学」「『黒い雨』について」とある二つの 後書きを読んでみたいと思います。高校生の時には多分読んでいないと思います。 この小説に出…

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 村上 春樹 著

平日の朝は、5時20分頃から、ゆっくりと5キロほどジョギングします。 今朝も冷え込みましたが、11月も終わろうとしているのに里では 雪がまだ積もりません。 珍しいです(週末は雪の予報ですが・・・・)。 真っ暗な時間帯に走り始め、ジョグが終わる頃…

天国の本屋  恋火〜天国の本屋〜  松久淳+田中渉 著

映画が良かったので、原作本を買って読みました。 裏表紙より さとしはアロハシャツの不思議なおっさんに誘われ、突然天国の本屋でアルバイトをすることになった。この店の売り物の、朗読サービスを受け持つことになったさとし。そして緑色の目を持つ少女ユ…

天国の本屋 恋火  

『いま、会いにゆきます』を見て、しばらくしてから見ました。 これも、かなり前の映画になります。 竹内結子さんの映画であることと『天国の本屋』って、 かなり前に話題になったことがあったことを思い出して、ネットで調べてみました。 Wikipediaより 原…

今日は、穏やかな天気でした。 青空が気持ちいです!部屋からパチリ! 昨日は、祈りの場所に行ってから、自分の通院、そしてピアノのレッスン そして、タイヤ交換(盛岡生活が長かったので・・・・)。 午前10時から午後5時まで盛岡にいました。 昨日も天…

晴れのち雨

昨夜から結構風の音が強くて、雨音も時折聞こえていました。 でも、今朝起きたら、風はありましたが、日は照っていたので、 いつもの日曜日のように15キロ走をしようと走り始めました。 走り始める前には必ず、コップ一杯の水分 (アクエリアスと水をコップ…

項羽と劉邦  司馬遼太郎 著

高校生の時に漢文の学習で、史記『項羽本紀』の中にある【四面楚歌】を学習した時に、その情景が目に浮かぶようであったことと、漢詩の力強さにも惹かれました。 そして、司馬遷が書いたというその物語と史実は、世界史でも学習をしました。 この本は、購入…

ノーサイド・ゲーム  池井戸潤 著

初めて読む作家です。 彼の書いた作品のドラマで見たことがあるのは、『空飛ぶタイヤ』と『半沢直樹』です。 会社を舞台にした作品であることと、主人公が目的を達成するために真正面から物事にぶつかっていく姿勢がいいです。 同じように『ノーサイド・ゲー…

黒い雨  井伏鱒二 著

このブログを始めたきっかけの一つに、私が『今まで読んだ本のことを記録として残したい』ということがあります。 この本を読んだのは、高校生の頃のようです。確か、現代国語で『山椒魚』を学んだことと、その著者が原爆を取り上げた作品を書いていることが…

一人称単数  パート4 村上春樹 著

私にとって土曜日は、とても大切1日です。4年前からは日中は、殆ど一人で行動をしています。でも、社会とつながっていることを感じるとても大切な日です。 「私にとっての祈りの日」でもあり「ピアノのレッスンの日」でもあり、月に2〜3度は「心身をケアす…

一人称単数  パート3 村上春樹 著

10年以上前にいた職場で、何人かの方と村上春樹の小説のことが話題になったことがあります。 一人は男性で二人は女性です。皆さん読書好きでしたので、仕事の合間や飲み会などで村上春樹の小説について話題になったことがあります。 「何を伝えたいか分から…

一人称単数  パート2 村上春樹 著

最近のことですが、仕事でお世話になっている知人とちょっとした飲み会がありました(3人です)。 密にならないように、ソーシャルディスタンスに気をつけて、日本酒が美味しいお店に行って、二次会は、古いレコードを聴かせてくれるお店に連れて行っていた…

一人称単数  パート1 村上春樹 著

不思議な題名です。 帯に『6年ぶりに放たれる、8作からなる短編小説集』とあります。 読まなくちゃ、と思い先週購入しました。 最近の短編集だと確か「女のいない男たち』だったと思います。 とても、ドキッとするような短編集でした。村上春樹の短編は、ム…

蜜蜂と遠雷 恩田 陸 著

この頃、ピアノに関することを続けて書いています。 音楽が好きなこともありますが、ピアノが自分にとって、とても大切なものであることをこの頃しみじみ実感しています。うまくは弾けませんが、無心になって楽譜を見て、練習することが、今の自分にとって、…

私訳 歎異抄  五木寛之 著

私訳 歎異抄(たんにしょう) (PHP文庫) お盆休みのうちに読もうと思って買っていた本の2冊目です。 本の裏表紙より 鎌倉幕府から弾圧を受けながら、真の仏の道を求めた浄土真宗の開祖・親鸞。その教えを弟子の唯円が「正しく伝えたい」と願って書き残し、時…

いつまでもショパン  中山七里 著

一気に物語の世界に引き込まれてあっという間に読み終えてしまいました。 Amazonの解説より 映画化された大人気の音楽ミステリー『さよならドビュッシー』シリーズ最新刊です! 難聴をかかえながらも、世界的なピアノ演奏コンクール、ショパン・コンクールに…

細川ガラシャ夫人(下)を再読して 

ganju39.hatenablog.com 下巻は、年表でみると、本能寺の変(1582年天正10年)からガラシャが亡くなる年(1600年慶長5年)までの18年間の出来事です。 下巻は、本能寺の変に至る明智光秀の出来事や心の葛藤から描かれています。本能寺の変については、詳し…

細川ガラシャ夫人(上)を再読して 

再読しようと思っていた本の2冊目です。 巻末を見たら9刷でした。その年は、大学を卒業して大阪の会社に勤めましたが、1ヶ月ほどで退職。そして新しい仕事についたというとても目まぐるしい年でした。 なぜ、この本を読んだのかは、よく覚えていません。 …

鉄道員(ぽっぽや)を再読して

思った以上に、『イエスと親鸞』を再読したことをまとめるのに時間がかかってしまい、再読しようと思っていた本にまで手が回らなかったです。 でも、私にとって『イエスと親鸞』のことを再読してまとめることは、とても大切な作業だったと思っています。 村…

30キロ過ぎで一番早く走るマラソン〜サブ4・サブ3を達成する練習法〜  小出義雄 著

今年の梅雨は本当に雨の日が多いです。 仕方がないので、雨が降ってもブレーカーを羽織って走っています。 朝だと気温も15度前後なので、雨だとやはり一枚羽織らないと身体が冷えます。 今朝は15キロ走りました。途中で本降りになったり止んだりの繰り返しで…