降誕祭の夜

汝の敵を愛せよ

ピアノ発表会を終えて  2023.2.26

先日の日曜日はピアノの発表会でした。

 

今年は、お昼の発表会(こちらがメインステージ)は

『樅の木』を弾きました。

会場はいつものマリオスの小ホールです。ピアノはスタンウェイです。

 

今年の発表会で何を弾こうか先生と相談している中で、シベリウスの『樅の木』を先生から紹介していただきました。

シベリウスといえば重厚な『フィンランディア』しか知らなかったので、とても繊細な曲で意外な感じがしました。短い曲ですがレッスンでは、タッチや音の響かせ方、和音をよく聴くこと、一番は自分の出している音に集中することを意識するようアドバイスをされました。他にもペダルの使い方、拍の取り方etc。

 

今までのどの曲のレッスンよりも細かくレッスンで見ていただきました。

すごかったです・・・・。


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    参考にしていた動画

夕方の大人の部の方は『愛の夢』を弾きました。こちらは昨年の春から取り組みました。なので、かれこれ1年近くやりましたが、譜読みにかなり苦労しましたし、テンポもゆっくりです。

 

知人に、とっていただいたビデオを見ると、案の定ひどい演奏した。でも。想定内のミスタッチでしたし弾いているときは、間違えても慌てずに弾くことができました。


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    こちらもよく見ていた動画です

 

午前中に『樅の木』のリハーサルを会場でしました。リハーサルでしたが緊張して思ったように弾けないところや楽譜を見失った場面もありました。

 

お昼を食べた後、クロステラスのレッスン室を借りて練習をすることにしていました。

 

『あ、クロステラスの入り口に確かストリートピアノあったな!』練習の前に時間があるから度胸試しで弾いてみよう!と空色にペイントされたピアノに向かって歩いて行きました。

 

ピアノの近くの広場で、イベントの準備をしていた30代くらいの方が3人ピアノの近くにいらっしゃいましたが、ピアノの蓋を開け楽譜を置いて『樅の木』を弾きました。街のど真ん中で、外の通りを歩いている人やお店の中の人の姿も気になりましたが、とにかく集中して丁寧に弾くように心がけました。古いピアノでしたが、鍵盤もしっかり調整されていて調律もきちんとされていました。

 

弾き終わったら。イベントの準備をしていたお兄さんに、

 

「いいね!もっとなんか弾いて。そうそうショパンの有名なの!」と言われました。レパートリー数曲ありますが暗譜しているのがワルツの7番しかないので、触りを弾いたら「知ってる知ってる!いいよ弾いて!!」とのことだったので、弾いちゃいました(笑泣)。本当に久しぶりに弾いたので誤魔化しながらでしたが、その方々も含め、何人かの方が聴いていてくださっていて、車椅子のおばあさんのには「ありがとう」と言われるし、お兄さんには「もっと聴かせてよ!」と言われました。

驚きました!!

「俺、何か伝えたのかなぁ、そして、何かを受け取ったよなぁ」

短い時間でしたが、とても嬉しい時間になりました。感謝です。

 

クロステラスの中にある楽器屋さんのレッスン室で1時間ほど本番前の練習をしました。

 

まだ、ホールに響いた自分の『樅の木』の響きが心に残っています。弾いているときは、夢中で、自分の出している音に耳を傾け、練習したことを大切に弾くことを心がけました。もちろん緊張しましたが、弾いていて気持ちがよくて、弾き終わって、礼をして舞台袖に戻ろうとしたら、

先生がものすごい笑顔で大きく手を動かした拍手をしてくださってました。

それを見たら、なんだか泣きそうになってしまいました。

 

「ピアノの神様が良い演奏を導いてくれたような演奏でしたね」

 

そんな言葉をかけていただきました。

 

幼い子供たちのひたむきな演奏、中学生や高校生の素晴らしい演奏、一生懸命弾いている大人の方々の演奏。出演している方々のいろんな思いを感じました。

いただいたお花と音符のコップ

2017年春。何かに縋りたくて再開したピアノでした。

これからも、大切にしたいです。