降誕祭の夜

汝の敵を愛せよ

推し、燃ゆ  宇佐美りん 著 

芥川賞受賞作

三島由紀夫賞最年少受賞の21歳・・・

ピンクの装丁

 

いつか、読みたいなと思っていて、先月購入した本です。

推し、燃ゆ

本の帯より

第164回芥川賞受賞作】

「推しが燃えた。ファンを殴ったらしい」

朝日、読売、毎日、共同通信週刊文春
ダ・ヴィンチ「プラチナ本」他、各紙誌激賞! !

三島由紀夫賞最年少受賞の21歳、第二作にして
第164回芥川賞受賞作

◎未来の考古学者に見つけてほしい
時代を見事に活写した傑作
――朝井リョウ

◎うわべでも理屈でもない命のようなものが、
言葉として表現されている力量に圧倒された
――島本理生

◎すごかった。ほんとに。
――高橋源一郎

◎一番新しくて古典的な、青春の物語
――尾崎真理子

ドストエフスキーが20代半ばで書いた
初期作品のハチャメチャさとも重なり合う。
――亀山郁夫

◎今を生きるすべての人にとって歪(いびつ)で、でも切実な自尊心の保ち方、を描いた物語
――町田康

◎すべての推す人たちにとっての救いの書であると同時に、絶望の書でもある本作を、わたしは強く強く推す。
――豊崎由美

逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。アイドル上野真幸を“解釈“することに心血を注ぐあかり。ある日突然、推しが炎上し——。デビュー作『かか』は第56回文藝賞及び第33回三島賞を受賞(三島賞は史上最年少受賞)。21歳、圧巻の第二作。

 

主人公の女子高生がアイドルの追っかけをして、そこに自分の人生の全てを

注ぎ込んでいる姿がこれでもかというくらい描かれていること、

SNSの描写もネットの世界をリアルに表現していると思いました。

 

アイドルを【推す】彼女のリアルな姿が、ものすごいエネルギーで

描かれていて圧倒されます。彼女にとってアイドルを【推す】ことが

全てあることが強く印象として残りました。

 

そして、読み進めると、主人公の女の子はどうやら『発達障害』を

抱えていることも描かれています。それに対する家族の姿・・・・。

 

読み終えて、色々と考えさせられました。

 

 

 

読み終えてから本の帯を見たのですが、

◎すべての推す人たちにとっての救いの書であると同時に、絶望の書でもある本作を、わたしは強く強く推す。
――豊崎由美

が、私の読み終えた感想に近いです。

 

でも、この女の子が救われるような世の中になるといいな、とも思いました。