降誕祭の夜

汝の敵を愛せよ

演奏会用マズルカ ムニエル作曲

自由曲にと先生が選んでくれた曲がこの曲でした。

マズルカは、ワルツと違って2拍目、3拍目にアクセントがくるのが特徴だよ!」と言われても、そこまで考えて弾く余裕はなかったです。でも、楽譜をよく見ると確かにアクセントが2拍目についてました。

 

ロンドと違って難しかったのは、何といっても滑走アルペジオです。和音を押さえてピックを滑らせるように低い弦から高い弦までダウンで弾き、そしてアップで戻ってくるというテクニックです。

最初はゆっくり一弦ずつ鳴らすことと拍に合わせることを大切に練習した記憶があります。

そのほかにも、割と早く弾くパッセージが低音でも高音でもあり、中音域を重音で鳴らすところ、それにフレーズの最後の和音のカデンツをきちんと響かせることなど、弾きがいがありました。

 

曲調がどんどん変わっていくところやギターと息を揃えて合わせる部分も多く、アンサンブルの面でも難しかったです。

 

何十年ぶりに演奏を聴くとロンドより緊張しているのが伝わってきます。

 

でも、とても華やかな曲で課題曲と対照的なこの曲を先生が選んで勧めてくださった理由がなんとなく分かります。

「この曲は、ムニエルが、イタリアの皇室で披露したことがあるとても由緒ある曲なんだよ。」

とレッスンの合間に教えていただいたことも思い出しました。

 


演奏会用マズルカ ムニエル

ムニエルという方は幼い時に父母を喪い、母方の祖父のヴィナッチャ家で養育されたということです。ヴィナッチャ家は18世紀前半から続く楽器製作メーカーということで、そのことがきっかけで彼は音楽(マンドリン)の道に進んようです。

 

バタバタした演奏で、恥ずかしい限りですが、

何はともあれ、無事コンクールで弾き終えてほっとしていた20歳の私がそこにいます。