燕の番いが、2週間ほど前から我が家の窓枠のほんの隙間に日が暮れてからやってくるようになりました。夜だけ羽休めに来ているようです。巣はうまく作れないようです。巣はどこにあるのかなぁ。
なんだか可愛いです。
そこで思い出したのがこの物語です。初めて読んだのは、幼稚園の時だと思います。
仕事で忙しい両親が私のために幼児向けの絵本を毎月1冊ずつ購入していたようで、その中の一冊だったと思います。幼いながらにも悲しい結末だったので、大人になった今でもこの物語のあらすじは覚えています。
王子の優しさとその気持ちをくんで最期まで王子に尽くす燕。
町の中心部に高く聳え立つ自我を持った王子像が、あちこちを飛び回って様々な話をしてくれるツバメと共に、苦労や悲しみの中にある人々のために博愛の心で自分の持っている宝石や自分の体を覆っている金箔を分け与えていくという自己犠牲 の物語。最後は、宝石もなくなり金箔の剥がれたみすぼらしい姿になった王子と、南に渡っていく時期を逃して寒さに凍え死んだツバメが残る。皮肉と哀愁を秘めた象徴性の高い作品。
ネットで少し調べると、この物語に込められた深い部分を解説してある文献も見つけました。今、読むと新しい発見がありそうです。
童話も奥が深いですからね。
我が家の燕は今日も仲良くおやすみです。